2017年9月24日日曜日

「TADOKU」との馴れ初め

僕が最初に「TADOKU」(当時は「SSS多読」という名称でした)に出会ったのは2003年5月でした。

Amazonで酒井邦秀先生の「快読100万語ペーパーバックへの道」という本が興味を引き買って読みこれはと思いました。
快読100万語!ペーパーバックへの道 (ちくま学芸文庫)
酒井 邦秀
筑摩書房
売り上げランキング: 69,441
その本の前半(実践編)だけ読み、待ち切れず後半の理論編を読まずに、すぐにそこに書かれている本をAmazonで注文しました。ところが、すでに説明したように1冊が短くあっという間に読めてしまうため2週間でなんと3万円分を注文していました。
なんせ1冊を10分ほどで読めてしまいます。最初は、読めている感覚がうれしいのでもっと読みたいのですがなんせ資金が続きません。わからないところは飛ばして読んでいるので、繰り返し読むと「読書百篇、意自ずから通る」の原理で新しく発見することがあったりして、ある程度は楽しめますが限度があります。
 ですから、紹介したORTのような優しい本を無料でたくさん読めるサイトがあるのは、「TADOKU」をするに当たって資金的にもありがたいのです。このぐらい冊数があると、「YL0」と呼んでいる最初のレベルはクリアできてしまいます。ちなみに「YL」はTADOKUで読む本のやさしさを示す指標で「読みやすさレベル」の略です。レベルは、TADOKUの先人(?)たちが自分の感覚で勝手に決めていました。

では、今日はこの辺で。


2017年9月18日月曜日

「TADOKU」ってなに? (1)

いきなりORTの話題から始めちゃって「TADOKU」についてあまり触れてないので簡単に紹介しておきます。

「TADOKU」は「SSS多読」とも言い、2002年ごろに酒井邦秀先生が電気通信大学の英語授業での試行錯誤で見出した手法を予備校の科学教育グループSEGの古川昭夫氏の賛同と協力を得て始めた英語習得のための試みです。

その手法は今までの英語学習法とまったく違ったアプローチであり、英語を教える側の人達はほとんどの人が同意しかねる内容でした。

その手法は単純で、「超やさしい本からとにかくたくさん本を読む」、それだけでした。
ただ、次の「英語で読書を楽しむ3原則」という3つの約束がありました。

  1. 辞書は引かない
  2. 分からないところはとばす
  3. つまらなければ止める
(3の「止める」はその本を読むのを止めるという意味です)
これは、強制ではありませんが守らないとこの学習法はうまくいきません。

この3原則は、学校の英語の先生から見ればとんでもないことですし、学生時代に英語を一生懸命勉強してきた人にとっては守ることは苦痛なはずです。逆に、学生時代は英語が苦手で辞書を引くのも面倒だった人にとってはやりやすい学習法です。

実際、学校で英語を一生懸命勉強してもペーパーバックをすらすら読めるようにはなかなかなりません。また、大人になって英語の通信講座を受講したり英会話学校に行ってもなかなか続かないのが事実でしょう。実際、自分もそうでした。

この「TADOKU」学習法は4人中1人ぐらいの割合で、英語での読書が趣味になり約1年後に合計の読書量が100万ワードを超え、Harry Potter の1巻目を理解度が7、8割でも辞書なしで楽しんで読めるようになっています。

「簡単に紹介」と書いたのに長くなってしまいました。
続きは今度。

2017年9月12日火曜日

ORTを無料で読もう - OxfordOWL でのORTの読み方

いよいよ、OxfordOWL で ORT を読み始めます。
OxfordOWL への登録は済みましたか。
まだ済んでない方は、この前の投稿を見てくださいね。

では、始めましょう。
注: 図が小さくて見えにくときは図をクリックしてください。

  1. まず OxfordOWL のホームページにアクセスして、登録済みのメールアドレス(①)とパスワード(②)を入力し、「Log in」(③)をクリックします。ログインが完了したら「For Home」の横の赤い「>」(④)をクリックします。
  2. 表示されたページで「eBooks」をクリックします。
  3. オレンジ色の「Series」の右端の「▽」(①)をクリックするとドロップダウンリストが表示されます。このドロップダウンリストの3番目にある「Oxford Reading Tree」(②)をクリックします。
  4. 次のようにORT(Oxford Reading Tree)シリーズが本棚に並べられて表示されます。このすべてを無料で読めるわけではなく、オレンジ色の丸い「e」マークの付いた本だけが無料で読めます。
  5. オレンジ色の丸い「e」マーク(①)の付いた本をクリックすると、下のようなポップアップが表示されますので、青い「Read eBook」(②、カーソルを合わせると赤くなります)をクリックします。今回は「Floppy Did This!」を読んでみます。(オレンジ色の「e」マークの付いていない本は有料なので試し読みだけできます。「Read eBook」の代わりに「Preview」と表示され、これをクリックすると1つの見開きページだけを見ることができます。)
  6. 通常はブラウザの別のタブで本が開きます。最初に表示されるのは、次のような表紙です。本の表示の下に、音声の再生とページ送りのボタンのあるバーが表示されます。まず音声の再生ボタンをクリックしてみましょう。表題が読まれます。今度は、次のページへ移動するオレンジ色の「▷」をクリックしてみましょう。ページがめくられて次の見開きが表示されます。ここで表示される左のページ(表紙の裏のページ)は無視して読み進みましょう。

  7. 見開きを読み終わったら(または音声を再生したら)、ページ送りの「▷」をクリックして次の見開きを開きます。このレベルの本は、全部で8ページで1ページに3ワードの構成です。
  8. この本の最後の見開きです。左のページが8ページ目になります。右のページに課題がありますが、「TADOKU」では本を読み進めるのに障害となるこういった課題は無視して次の本を読みます。
  9. 読み終わったらブラウザのタブを閉じて手順5の本棚のページを表示して、次に読む本をクリックします。
本棚にある本のうち、「Fetch!」、「The Haircut」、「The Hedgehog」、「The Library」、「The lost teddy」、「The Little Red Hen」の6冊は一番最初のレベルの本ですが本文の8ページには文字がありません。つまり、話の内容を想像しながら読む本です。音声を再生するとけっこうなボリュームのナレーションが再生されますが、音声は紙の本ではもともとないので、再生してもしなくてもどちらでもいいです。絵を見て楽しんでください。ORTシリーズで登場する子供たちと顔見知りになれますよ。最初の2冊は読者の投稿のようなので無視してもかまいません。

このページで無料で読めるORTシリーズだけで70冊以上あり、他のシリーズも入れると優に100冊は超えます(追記: 2018/4/14時点で240冊ありました(内5冊はオーディオブック))。僕が読んだことのない本もたくさんあります。このレベルはこれだけ読めば十分かもしれません。ところで、ORTの文字が多い方の本はどれくらいのレベルなのか興味のある方は最後の方の本を見てみてください。でも、やさしい方から順に読んで行っていくださいね。それぞれの本が読みきりですが大きな流れがあるので、その方が面白いです。

読んでみた感想があればコメントをお願いします。また、興味のありそうな方がいれば紹介してあげてください。

Happy Reading!!

2017年9月9日土曜日

OxfordOWLの登録方法 - ORT を無料で読むために

今日は、先日紹介したORTを無料で読めるサイト OxfordOWL に登録する方法を説明します。この登録をしないと、無料でORTを読めません。


  1. まずOxfordOWL のホームページ(https://www.oxfordowl.co.uk)を開きます。
  2. 右上の「Join Us」をクリックします。
  3. ①にメールアドレス、②にパスワードを入力し、③に確認のためもう一度パスワードを入力します。入力が終わったら「Next」(④)をクリックします。パスワードは英数字で6文字以上で大文字と小文字の両方を使う必要があります。パスワードは忘れないようにメモしておいてください。
  4. 「Teacher」か「Parent」の前の白い「〇」(①)をクリックして黒くますが、通常は「Parent」でいいと思います。「First name」(②)に下の名前を英文字で入力します。③ の白い「〇」をクリックして黒くします。これは、OxfordOWLの私用規約に同意することを示します。「Join Oxford OWL」(④)をクリックします。
  5. 次の画面が表示されます。「確認のメールを送ったのでメール内のリンクをクリックして使用を開始してください」というようなことが書かれています。「tablet-friendly」と書かれていますので、OxfordOWLのサイトはパソコンだけでなくタブレットでも使いやすく作ってあるようですね(アプリはないようですが)。
  6. 手順(3) でメールアドレスに使用した電子メールの受信箱を確認して、タイトルが「Oxford OWL Email Confirmation」で送り主がno-reply@oup.comのメールを探し青い「Confirm」リンクをクリックしてください。これで、OxfordOWLへの登録が完了しました。(けして、このメールには返信しないようにしてください。)
次回は、OxfordOWLでORTを読む方法を解説します。

2017年9月5日火曜日

ORTが無料で読める!!

「ORTが無料で読める!!」と言っても、TADOKU(SSS多読)をやっていない人には何のことかわからないでしょう。
ORTは Oxford Reading Tree の略で4歳から読み始めてだんだん難易度が上がっていくように書かれた英語圏(主に英国)の子供向け絵本で、イギリスなどで教科書として使用されています。最初は文字がなく絵だけが8ページあるものが数冊あり、次に1ページに3文字で8ページと徐々に文字数もページ数も増えていきます。

 TADOKUは、辞書を使わずにとにかく易しい本から始めますが、通常は例え英語の先生でもこのレベルの本から始めます。最初、戸惑う人やバカにされてるように感じて真剣にできない人もいます。でも、学校で習った英語はいったん忘れるということでこのレベルから開始します。
 お分かりのように、1ページ3文字で8ページだとあっと言う間に読めてしまいます。もう少し進んで200語彙で1000ワードぐらいで書かれた本でも10分ほどで読めてしまいます。でも、そんな薄っぺらい本でも500~1000円ぐらいするんです。1日に10冊ぐらいは読めてしまうわけですから、これはすごくお金がかかることになりTADOKUを始める際のボトルネックになっていました。
 だから、ORTが無料で読めるのは僕らのように10年以上前にTADOKUを始めた人間にとっては画期的なことなのです。それも、50冊以上をオンラインで読めます。すごいことなのです。読み方はまた説明しますが、興味のある方は Oxfordowl のサイトに登録してみてください(OxfordOWLの登録方法をこちらで説明しました)。

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