2020年5月22日金曜日

読みやすさレベル - YL

すでに書いた記事で「読みやすさレベル」という言葉を使っています。

「読みやすさレベル」はその言葉どおり本の読みやすさを示す数字ですが、特に

TADOKUでのその本の読みやすさ」を示します。

レベルは 0.0 ~9.9 までありますが、誰がどうやって決めるのでしょうか?

実は、明確な目安はありません。

この読みやすさレベルは約20年前からTADOKU(「SSS多読」)にハマって本を読み進めた人たちが自分の感覚で決めたもので、特に「SSS多読掲示板」に読んだ本の紹介(書評)を投稿するときに本の難易度の目安として「読みやすさレベル(YL)」を記載しています。
後から書評を投稿する人は、すでに書評が投稿されている別の本の読みやすさレベルを参考にするので、新たに投稿される本の読みやすさレベルは投稿者が相対的に決めることになります。また、同じ本の書評が違う読みやすさレベルで投稿されることもありましたが、厳密なものではないのでそれもありという感じでした。ただ、長い時間の間におそらく数万冊分の書評が蓄積されているので、ある程度正しい目安になっています。

ここで僕の感覚でだいたいの目安と例を示すと、次のようになります(読みやすさレベルは「YL」と略します)。


YL0:中学2年レベルまでの単語で書かれた、総語数0~1000ワード程度までの本
   または語彙レベル100~200語レベル
  (例)
(YL0.3、約100ワード)

YL1:中学3年レベルの単語で書かれた、総語数2000ワード程度までのもの
   または語彙レベルで200~300語レベル
   (例)
New York Cafe (Oxford Bookworms Library)、YL1.0、約1600ワード)

YL2:高校1年レベルの単語ですが総語数は多いものだと6000ワードぐらいまで
   語彙レベルでは500~600語レベル
   (例)
The Elephant Man (Oxford Bookworms Library. True Stories. Stage 1)、YL2.0、約5400ワード)


YL3以上は省略しますが、YLが上がっていくと語彙数も増えますが、文章が長くなり、YL2辺りまではあまり使われなかったイディオムやPhrasal Verbなどが使用されるなど複雑になります。本のボリュームはYL3やYL4でも5000~10000ワード辺りが中心ですが小学生向けのシリーズ本などが読めるようになり、より楽しんで読書できるようになります。

ちなみに、Harry Potter の第1巻は約77,000ワードでYL8~9(平均8.6)です。


   

2020年5月17日日曜日

「TADOKU」って何?(2)

「TADOKU」って何?(1)』で次の「TADOKU三原則」を紹介しました(もう2年半以上も経ってしまいましたが)。

  1. 辞書は引かない
  2. わからないところは飛ばす
  3. つまらなければ止める

1の「辞書は引かない」は特に英和辞書のことを言っていますが、100万語を読むまでは英英辞典も引かない方がいいです。

でも、辞書を引かないと読めないじゃないかと言う方もいらっしゃるでしょう。でも、そんなことはありません。こどもは読めない字があっても本を楽しんで読んでいます。

わからない単語があれば読み飛ばしてください。それで、文の一部がわからなくなったらその部分を読み飛ばしてください。1つの文が丸ごとわからなくなったらその文を読み飛ばしてください。それで、1段落の意味がわからなくなったら、その段落を読み飛ばしてください。

そんな無茶なと思いますか?日本語の本なら1段落意味がよくわからなくても、とりあえず読み進めることってありませんか。どちらかというと、日本語ではわからなくてもそのまま読み進める場合がほとんどではないですか?英語の本も同じようにしましょう。

でも、わからない箇所ばかりだと意味がわからなくなっておもしろくないんじゃないか、そう思いますか?

実はそんなことはないのです。例えば、小学生向けに日本語で書かれた「小公女」などは実際の小説から部分的に切り取って短くしていて、話が抜け落ちてますが小学生は楽しんで読んでいます。それに、TADOKUで最初のうち読む本は絵本のように絵が多いので筋が追えなくなることはほとんどありません。

それでも、おもしろくなくなった場合は三原則の3番目「つまらなければ止める」でその本を読むのを止めましょう。わからない箇所が多すぎておもしろくないなら、その本はあなたには難しすぎるのです(傷つかないでくださいね)。少しレベルを下げて、文字数の少ない本や単語の簡単な本に挑戦してみてください。


TADOKUでは、学校の英語の先生でも1ページに数ワード程度の簡単な本から始めるようにしてもらってます。簡単すぎてもいいのです。簡単すぎれば、すぐ読めるのでどんどん進みます。それに、簡単だと思った本でもたくさん発見があったりします。

どんな本がいいかわからない方は、この記事(「ORTを無料で読もう - OxfordOWL でのORTの読み方」)で紹介している OxfordOWLで登録して、以下の6冊をまず読んでみてください(登録後、このリンクからアクセスしてください)





2020年5月12日火曜日

amazon Prime Reading で無料で読める子供向け英語本

amazonのプライム会員に登録していると「Prime Reading」特典で無料で本が読めますが、その中には英語の本もあります(詳しくはこちらの記事を読んでください)。

今日、確認したらTADOKU(多読)初心者向けの子供向けの簡単な英語の本が追加されていたので紹介します(「TADOKU」についてはこちらで紹介しています)。

1. Ben Loves Bear (絵本、読みやすさレベル1以下)
2. Bella Loves Bunny(絵本、読みやすさレベル1以下)
この2冊はシリーズですがどちらも22ページで、1ページのワード数は少ないです。
(本の絵をクリックするとamazonの本のページにジャンプします)


3. Library Mouse(絵本、読みやすさレベル1.5)
30ページですが見開きで見るページが多く1つの見開きで70ワード前後あります。


4. TYRANNOSAURUS WRECKS(絵本、読みやすさレベル1以下)
30ページで見開きで見るページが多いです。見開きで5~6ワード。
Tyrannosaurus Rex の "Rex" と "wreck" を掛けたタイトルです。恐竜の名前が難しい。



5. I AM YOGA(絵本、読みやすさレベル2)
1ページ7ワード前後で26ページ、単語もほとんどは中学校レベルです。最後にヨガポーズの解説が2ページあり、単語はやはり中学校レベルですが字が細かくワード数も多いので、レベルが合わなければ読み飛ばしてもいいと思います。


6. FRAIDYZOO(絵本、読みやすさレベル2)
1ページ数ワードで44ページ。家族が作る動物とその描写が秀逸です。ストーリーもですが、ぜひ絵も楽しんでほしいお薦めの1冊です。


7. The Musium(絵本、読みやすさレベル3)
5の「I AM YOGA」と文も絵も同じ作者ですが、1ページあたりの文字数は10ワード前後で32ページと少し多めです。文字数は少ないですが、難易度は高校1年生程度です。英語独特の言い回しもあります。僕はぜひ絵を見ながら読み聞かせで聞きたいと思いました。


8. LIKE PICKLE JUICE ON A COOKIE(チャプターブック、読みやすさレベル2.5)
挿絵は入ってますが文字中心の章立ての本、いわゆる「チャプターブック」です。
128ページありますが、1ページ12行、1文は1行に収まる3~10ワードのものが多いので総ワード数は5000~6000ワードほど、単語も中学1、2年で習うものが中心です。


9. THE COMPLETE PEANUTS 1950 TO 1952 (コミック、読みやすさレベル4)
ご存じ「PEANUTS」の United Feature Syndicate での1951年10月2日の連載開始から1952年12月までの連載分が掲載されています。横に4コマが1日分で縦に3行(3日分)並んで287ページあります。後半は1ページ12コマで1日分になっているようなので日曜版などが12コマになったのでしょうか。また、ページに年号または月の記載があるのでどの季節の作品かもわかります。単語自体は難しくありませんがユーモアを理解しなければならないので読みやすさは「4」としました。本の最初にあるGarrison KeillorによるIntroductionは無理せずに飛ばしてください。そこで行き詰まっては元も子もありません。
この本は THE COMPLETE PEANUTS の1巻目ですが、2巻目以降は Prime Reading の対象にはなっていないのではまったら購入してください。


10. Batman: Year One(コミック、読みやすさレベル5)
これもご存じバットマンの漫画版です。いわゆるアメコミです。「Year One」となっているので最初の連載だと思います。全ページカラーで字が細かいので随時拡大して読めるタブレットで読むことをお勧めします。ページ数は127ページですが、難しいワードも出てきますしワード数も多いのでかなりハードルは高いですが、絵が多いので絵を追いながらストリーをある程度理解できるので適当に読み飛ばしながら読むといいと思います。日本語の漫画だって字の多い部分は読み飛ばす人もいますから、問題ないです。


いかがでしたでしょうか。簡単なものから、少し難易度の高いものまで、でも多読初心者が挑戦できそうなもの(Batmanは難しいですが)を Prime Reading から10冊紹介しました。Prime Reading には他にも英語の児童書が追加されているようなので自分でも探して挑戦してみてください。
なお、Prime Reading で同時に借りれるのは10冊までなので、すでに10冊を借りている場合は1冊返してから借りなければならないので注意してください。

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